おとなになる前に子宮頸がんワクチンを!
~~~「知らなかった」と後悔しないために ~~~

・ワクチンで予防できる「がん」があります。

・ワクチンの助成を受けられる年齢に注意が必要です。

子宮頸がんとヒトパピローマウイルス

がんの中にはウイルス感染が関係するものがあることをご存じでしょうか。例えば、B型やC型の肝炎ウイルスは将来の肝細胞がん発症につながることがわかっています。

子宮頸がんはヒトパピローマウイルス(HPV)との関連が深いとされています。このウイルスは非常にありふれたウイルスで、多くの種類があります。皮膚にイボを作るウイルスもこの一種です。

HPV(ヒトパピローマウイルス)のうち、子宮頸がんに関係するウイルスは高リスク型と言われ、HPV16型、18型などが挙げられます。こうしたウイルスは主に性交渉で感染しますが、感染しても症状はありませんので、気づきません。性交経験のある女性の半数以上が感染するともいわれますが、多くの人では感染しても自然に排除されるようです。しかし、中には排除されず、5〜10年以上たってから異形成(がんの前段階)を生じ、さらに、がんに進んでしまう場合があります。

 

子宮頸がんの罹患者数と罹患年齢分布

子宮頸がんは現在、日本では年間1万人以上が新たに診断され、亡くなる方は年間3000人近くに及んでいます。一般にがんは高齢者の病気というイメージがありますが、子宮頸がんは20代から増加し、40代でピークを迎えます。特に若い人が子宮頸がんを発症すると、その後の人生に大きな影響を受けてしまいます。

日本での子宮頸がんの年齢別の罹患率(2018年)

― 国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん登録)より ―

子宮頸がんワクチン

現在、世界で接種が進められている子宮頸がんワクチンというのは、高リスク型HPVに対するワクチンです。これによってHPV16型および18型をはじめとする高リスク型HPVの感染とそれに伴う子宮頸部の異形成を予防する効果が示されています。感染する前に打たないと効果がありません。もちろん、このワクチンだけで全ての子宮頸がんを予防することはできませんので、がん検診を受けることも大切です。

このワクチンの接種後に、全身の激しい疼痛(“とうつう”と読み、痛みのことを言います)やふらつき、歩けなくなるなどといった症状が出る人がみられ、一時、日本では接種しない方がいいのではという流れになりました。その後、ここ名古屋市で詳細な調査が行われ、こうした症状は接種の有無に関係ないことが証明されました。ただし、このワクチンは筋肉内注射で、インフルエンザなどのワクチン(皮下注射)よりも深い部位に打ちますので、注射時の痛みを感じやすいことはあるようです。

名古屋市が行なった調査の結果は、市のホームページでも公開されています(名古屋市子宮頸がん予防接種調査回答集計結果PDF)。接種なしは1万人ほど、接種ありは2万人ほどの方にご協力いただいています。症状に関する結果をグラフにしてみました。

名古屋市の子宮頸がんワクチン費用助成

現在、名古屋市では、市に住民登録がある方で、小学6年生から高校1年生相当の女性(令和3年度は、平成17年4月2日から平成22年4月1日までに生まれた方)を対象に、子宮頸がんワクチンの費用助成を行っておりますので、該当する方は無料で接種できます。

このワクチンは3回の接種が必要ですが、3回の接種完了までに半年間程度を要します。助成の期間を超えてしまうと自費になり、1回の接種ごとに1万9千円ほどかかりますので、特に高校1年生相当の方はご注意ください。

接種をご希望の方、接種についての相談をご希望の方は、お気軽にお申し出ください。